物事にははじまりがあれば必ず終わりがあるもの。あんなに親しんでいたおもちゃやぬいぐるみが壊れてしまって、もう遊べなくなった経験は誰にでもあることでしょう。日本には「兵(つわもの)どもが夢の跡」なんて素敵な言葉がありますが、藤原氏の栄華も織田信長の強権も徳川幕府の盤石な制度も、必ず終わりを迎えています。 はじまりと終わりがあるのはお城も同じこと。城のはじまりは「築城」ですが、終わりはなんというでしょうか? そう、「廃城」です。ただし、戦国時代頃は「廃城」という言葉は使われておらず、城を廃棄することを「城破(しろわり、城割とも)」とか「破城(はじょう)」と記しています。また、解説書などでは「城を破却する」という表現によく出会いますが、「破却」という言葉も歴史的に使われていたわけではありません。
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