という翻訳書が出ます(版元ドットコムの情報)。原著が出たのは今年の5月なので、翻訳が出るのもむちゃくちゃ早いですね。この翻訳、上下巻で合計620ページぐらいあるんですが、原著も450ページの大著なので、それをこんなスピードで訳すのはすごい。私には無理です。 本書は、専門家たちの意思決定で生じるばらつきのことを「ノイズ」と呼んで、豊富な具体例とともに分析しています。法律家、科学者、医者、エンジニア、その他いろいろのプロフェッショナルが、同じ問題について判断するにもかかわらず結果がバラバラになることがある。それはだいたい悪いことなので(同じような犯罪で刑罰が極端に変わるという状況は、おそらく悪いことでしょう)、それが起こる原因を分析し、うまく減らしていこうというふうな。そのための「ノイズ監査」の手法もいろいろ語られています。 よいばらつきと悪いばらつきのコントロールが大事 さて実際、専門家の判
![カーネマン、シボニー、サンスティーン『NOISE』(村井章子訳、早川書房、2021年12月予定)|KIRA Takayuki](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/1affc6afb3976916919f8b340a1500b3f237bf53/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fassets.st-note.com%2Fproduction%2Fuploads%2Fimages%2F63099151%2Frectangle_large_type_2_4cc3b64703f2c9a737f214b29368488d.jpg%3Ffit%3Dbounds%26quality%3D85%26width%3D1280)