政党とは本来、政権を目指して集まった集団です。つまり、与党になって政策を実現するからこそ存在価値を持つわけです。しかし、日本の野党は歴史的に政権を取る意志に乏しく、「常に弱い」道を歩んできました。一方、自民党は昭和30年に結成されて以降、野党であった期間は5年も満たしていません。なぜ、日本の野党は勝てないのでしょうか。これは言い換えれば、なぜ、自民党が勝ち続けているのか、という問いでもあります。民主政治とは、選挙による政治です。そして民主政治には、健全な批判勢力が必要不可欠です。そのために、いま私たち有権者ができることは何でしょうか。政治を諦めないために、歴史から何を学ぶことができるのでしょうか。憲政史家の倉山満さんは、このたび『なぜ日本の野党はダメなのか?』を上梓しました。発売を機に、「はじめに」を公開いたします。 民主政治とは、選挙による政治です。民主政治をやる以上、最低でも二つの選択