安倍晋三元首相が凶弾に倒れて急死した翌9日、参院選は選挙戦の最終日を迎えた。 政治的には真逆の立場の共産党でも志位委員長が早朝に「民主主義の破壊を決して許さない」とツイート。安倍氏銃撃が報じられた前日午後から与野党の大半の陣営が選挙活動を取りやめていたが、この日は「暴力には屈してはならない、言論を止めてはならない」(国民・玉木代表)と活動を再開。各地で党派を超えてリアルやネットで民主主義や言論の自由の意義を訴え、候補者は街頭で声を枯らした。 自民・生稲氏「あの優しい笑顔を…」 とはいえ、否応なしに世間の注目を集めたのが自民党の動きだ。中でも安倍元首相が応援演説に駆けつける予定だった東京選挙区の生稲晃子氏の陣営はまさに「弔い合戦」の様相だった。この日17時から、銀座4丁目の交差点で23区の最終街頭演説会を実施。ともに東京都連所属で、安倍氏の腹心でもある下村博文元文科相や萩生田光一経産相らが続