元防衛相、森本敏氏国民の安全を守るため国家安全保障戦略など安保3文書が昨年末にできた。多岐にわたる意欲的な戦略指針が盛り込まれた今までにない画期的なものだ。約2年にわたる政府・与党関係者や多くの提言をされた専門家の尽力に敬意を表したい。しかし、我々は文書ができると、すでに実現しているように錯覚するが、いまだにそれは画餅であり、何も実現していない。今後、これらの戦略指針を実現する方がはるかに困難な仕事であることは明白である。 まず反撃能力を持つことにしたのは当然だ。周辺には軍事力により、法を無視して他国の安全を脅かす国がある。これに対応できる能力を持たなければ国民の安全は守れない。しかし、トマホークミサイルであれ、有効に使用できるまでに乗り越えるべき障害は多い。米国の協力も必要だ。