2月3日、パリで開かれた国民討論会で、緑と赤の札を掲げて提案への賛否を示す参加者(三井美奈撮影)安楽死を容認すべきか-。フランスで法制化をめぐり、国民討論会が行われている。全国からクジ引きで選ばれた185人の「市民会議」が4カ月かけて意見をまとめ、3月末に政府に答申書を提出する。だれもが向き合う死の問題で、医師や専門家だけでなく、幅広い国民の声を制度に生かす試みだ。(パリ 三井美奈) 「故意に死なせる措置を認めるべきでしょうか。さあ、投票してください」 会場に緊張が広がる。30秒後、スクリーンに電子投票の結果が映し出された。賛成は125票。この日の投票者の75%にあたる。「安楽死は、未成年者にも認めるべきだ」とした人も、67%にのぼった。