【パー券裏金問題】東京地検特捜部は朝日とNHKを使って世論形成を図ろうとしているのか 「検察リーク説」をベテラン司法記者に聞いた（全文） | デイリー新潮
東スポWEBは12月19日、「田崎史郎氏 安倍派・二階派の強制捜査報道は『朝日新聞とNHKをうまく使っている』」との記事を配信。この日に放送された情報番組「ひるおび」（TBS系列）が自民党派閥の政治資金パーティー問題を取り上げたことを伝えた。 ＊＊＊ 【写真をみる】「9000万円裏金」を作っていたとして名前が上がっている「安倍派4回生議員」は誰？ 収入を過少申告していた各派の長たちも 朝日新聞は19日の朝刊1面に「安倍派・二階派、きょう捜索 パーティー券、事務所など 規正法違反の疑い 特捜部方針」とのスクープ記事を掲載。東京地検特捜部が両派の事務所を《政治資金規正法違反（不記載・虚偽記載）容疑で19日にも家宅捜索する方針を固めた。関係者への取材でわかった》と伝えた。 MCを務める恵俊彰は朝日の報道を「捜索前にこういう情報が出るのはどうなんでしょう」と疑問視。同じくMCを務める弁護士の八代英
台湾鉄道、１月から企業化 日本の旧国鉄も参考に 完全民営化へ前進
台湾東部・花蓮県の特急列車脱線事故現場で、クレーンで車両を撤去する作業員ら＝２０２１年４月（中央通信社＝共同）【台北＝矢板明夫】台湾の在来線を運行する公営の台湾鉄道（台鉄）が大幅な組織改革を実施し、２０２４年１月１日から企業として再スタートする。長年の懸案となっていた民営化に向けて大きな一歩を踏み出す。１９８０年代に行われた日本の国鉄民営化の経験を参考に、民間人を受け入れて経営の効率化と財務の健全化を図り、安全対策に力を入れる。 台鉄はこれまで長年、交通部（国土交通省に相当）の傘下にある台湾鉄道管理局が管轄しており、職員は準公務員の扱いだった。そのため経営効率が悪く赤字状態が続き、今年夏時点で約４０００億台湾元（約１兆８千億円）の負債を抱える。すでに民営化している台湾高速鉄道（新幹線）と比べて遅延が多く、車両の老朽化も進み、チケットが予約しにくいなどの問題があり、利用者から不満が寄せられて
バイデン外交崖っぷち 内政混乱でスキ狙う中国
１１月１５日、首脳会談を行ったバイデン米大統領（左）と中国の習近平国家主席＝米カリフォルニア州（ロイター＝共同）【ワシントン＝渡辺浩生】米大統領選の年を前にバイデン大統領の外交は崖っぷちだ。移民問題をめぐる野党共和党との対立はロシアの侵略が続くウクライナ支援の資金枯渇を招き、イスラエルを巡る対応では民主党内部の不協和音も噴出。分断に拍車がかかれば中国など他の独裁勢力を勢いづかせる危険もある。世界秩序の最大リスクは米国－との予測も浮上した。 議会は今月１９日、ウクライナ支援の追加予算案の年内採決を断念。資金枯渇が決定的となったが、国家安全保障会議のカービー戦略広報調整官は記者団に「ウクライナが必要な支援を得るため、できる限りのことをする」と強調した。 不法移民の爆発的流入が続く南部国境対策を「安全保障の最優先課題」とする共和党に「ウクライナ支援が人質にとられる」（カービー氏）事態。政権は「戦
大川原化工機国賠訴訟 規制対象の基準、外為法解釈のあいまいさ露呈
記者会見する大川原化工機の大川原正明社長＝２７日午後、東京・霞が関（岩崎叶汰撮影）大川原化工機（横浜市）の社長らが捜査の違法性を主張して国と東京都を提訴した裁判では、輸出規制の解釈を巡るあいまいさなど、外為法が抱える問題にも焦点が当たった。経済安全保障環境が厳しさを増す中、外為法に基づく捜査は今後増えていくことが予想される。次の冤罪（えんざい）を生まないため、政府に対し、法令解釈の明確化などの対応を求める声も上がる。 軍事転用の恐れがある噴霧乾燥機は仕様によっては輸出規制の対象となる。ただ、その線引きは不明確な上、該当するかどうかは、企業が自ら判断する必要がある。しかも外為法にぶら下がる政省令や通達をたどって確認しないといけない。 このため大川原化工機の製品が規制対象に該当するかを巡り、会社側と捜査当局側で見解が分かれていた。一連の裁判では、当時担当だった経済産業省の職員が「規制の対象外で
キトラ古墳に描かれた十二支像と天文図 匠の技が守った「飛鳥の大宇宙」
キトラ古墳の西壁に描かれた白虎（文化庁提供）奈良県明日香村のキトラ古墳（７世紀末～８世紀初め）で初めて壁画「玄武（げんぶ）」が見つかったのは、昭和５８年１１月７日。発掘をせず、石室にファイバースコープを挿入するという画期的な調査も注目を集め、日本中にキトラフィーバーを巻き起こした。 冷静な環境で十分な調査体制を整える必要があり、再調査は１５年後の平成１０年。この調査から関わったのが、古代中国の壁画に詳しい百橋明穂・神戸大名誉教授（７５）＝美術史＝だ。 このときの調査も発掘はせず、超小型カメラを挿入して内部を観察する方法がとられた。「石室内に人が入るとどうしてもカビ発生の要因になる。カメラだけを入れたのは、壁画を傷めない賢明な判断だった」と振り返る。
防衛装備移転で自公の「溝」浮き彫りに…「一緒に登っていた山が突然、崩れた」
自民、公明両党の協議で発言する座長の小野寺五典元防衛相（中央）＝８日、国会内（春名中撮影）政府は、防衛装備品の輸出ルールを定めた「防衛装備移転三原則」と運用指針を改定した。外国企業などのライセンスを使用して国内生産する装備品をライセンス元国や第三国に輸出できるようにするなど規制を大幅に緩和する一方、２３回にも上る自民・公明両党による協議では意見の相違も浮き彫りとなった。他国と共同開発する装備品の第三国輸出については結論を先送りした。国益を損ないかねず、岸田文雄首相の指導力不足を指摘する声も出ている。 「一緒に登っていたと思っていた山が崩れてしまった」 防衛装備移転を巡る自公両党実務者による協議が佳境を迎えていた１１月末、自民幹部はこう漏らし、頭を抱えた。
【主張】供述誘導「不適正」 検察調査には死角がある
令和元年の参院選広島選挙区をめぐる大規模買収事件で、東京地検特捜部の検事が被買収側の元広島市議の取り調べ中、不起訴処分を示唆し、「買収と認識した」と供述を誘導したとされる問題について、最高検が「取り調べは不適正だった」とする調査結果を発表した。 再発防止策として、指導教育の在り方を検討するとした。 強大な権限を有する検察が、刑事処分のさじ加減によって都合のいい供述を得るなど、重大な不正だ。元市議は証拠として聴取の録音データを公表したが、内容はどう聞いても、検事が不起訴にすることをちらつかせ、元市議から買収の認識があったとの供述を得ようとする発言だった。検察が強弁せず不適正と認めたのは当然だ。 ただ最高検は「不起訴処分を約束したとまでは言えない」と処分は見送り、上司からの不起訴約束の指示は認められなかったとして、供述誘導の「組織的な指示はない」と断定した。 捜査の現場は峻烈（しゅんれつ）だ。
【ソウルからヨボセヨ】日韓協力伝える韓国ポスコ「残酷史」に学ぶ
日本語の説明が充実した韓国鉄鋼大手ポスコの製品展示館＝１２月１３日、韓国南東部・浦項市内（時吉達也撮影） 韓国に着任してから３年弱。これまで訪れた施設で、日本語の説明が最も充実していると感じたのが、今月訪問した鉄鋼大手ポスコの浦項（ポハン）製鉄所だった。 ポスコは１９６５年の日韓国交正常化に伴い日本が供与した経済協力資金を基に、韓国の高度成長を牽引（けんいん）した企業だ。現地の歴史資料館と製品展示館には日本語通訳がそれぞれ別に配置され、音声翻訳資料も豊富。日韓技術者の交流などを詳しく学ぶことができた。 多くの中高生が修学旅行で訪れ日韓協力の歴史を学ぶというので、社員に尋ねた。「革新系政権の時は、人気がないんじゃないですか」。保守系政権下の「漢江（ハンガン）の奇跡」を誇示する施設は敬遠されるのかと思ったが、返答は「ノー」。「社のトップも革新系に代わるので、政治的な摩擦は起きない」という。 韓
検事の供述誘導 不適正な捜査は個人の責任か
【読売新聞】 不正の摘発という大義のためには、多少の行き過ぎは許されると考えているのなら、それは大きな誤りだ。検察は、国民の不信感を重く受け止める必要がある。 ２０１９年の参院選を巡る河井克行元法相の買収事件で、最高検は、東京地検特
パトリオットの米輸出、自衛隊の継戦能力低下が懸念 弾薬不足解消に逆行
地対空誘導弾ＰＡＣ３の機動展開訓練＝兵庫県伊丹市政府が、防衛装備品の輸出ルールを定めた「防衛装備移転三原則」と運用指針の改定に伴い、米国に地対空誘導弾パトリオットを輸出する方針を決定したことで、日本の防衛力への影響が懸念されている。自衛隊の保有装備を有償で提供するため、自衛隊在庫の減少が見込まれるからだ。自衛隊は慢性的なミサイルなどの弾薬不足が課題で、米国輸出によって継戦能力が低下しかねない。 木原稔防衛相は２６日の記者会見で「わが国の防衛に穴を開けないことが大事だ」と強調。米側の要望も踏まえ、輸出数量を慎重に決める考えを示した。 政府は２２日、運用指針を改定し、外国ライセンスを使用して国内生産する装備の完成品輸出を解禁した。改定後初の事例が、米国へのパトリオット輸出となる。
立民、「維・国」取り込みへ秋波 自民不記載事件で結集の機運
会談に臨む野党の国対委員長ら（左から）れいわ新選組の多ケ谷亮、国民民主党の古川元久、日本維新の会の遠藤敬、立憲民主党の安住淳、共産党の穀田恵二、有志の会の福島伸享、立憲民主党の笠浩史副委員長＝２０日午後、国会内立憲民主党が、政権に対する「是々非々」路線を標榜（ひょうぼう）してきた日本維新の会、国民民主党との連携強化を図っている。自民党派閥のパーティー収入不記載事件を契機に、両党が政府・自民を強く非難する局面が増えてきたためだ。事件の経緯を踏まえ、「政治改革」などを結集軸に据えた協力を呼び掛けており、来年１月召集予定の通常国会を「政治とカネ国会」と見定めて関係の構築を進める。 立民に「賛成せざるを得ない」立民、維新、共産、国民民主など野党６党派の国対委員長は２０日、事件を受けて国会内で会談し、衆院の関係委員会での閉会中審査開催を与党に要求することなどで一致した。
米国防権限法、幻の兵器調達規制 議会で広がる米国第一主義 アメリカを読む
２０２４会計年度（２３年１０月～２４年９月）の米国防予算の大枠を決める国防権限法案が２２日に成立した。同法はインド太平洋地域での同盟強化を掲げるが、これに先立って上院と下院が別々にまとめた法案段階では、同盟強化と相反する海外からの艦船調達を規制する条項が盛り込まれていた。「米国第一」を掲げた共和党のトランプ前政権に続いて民主党のバイデン政権が国内産業を重視する中、議会でも内向き志向の政策が広がっている。 ロシアの侵略を受けるウクライナの反転攻勢が注目されていた７月。上院が独自に可決した国防権限法案の中身を見た同盟国の大使館職員らに衝撃が走った。 海軍が調達する艦船に関し、３３年までに艦船の部品の１００％を米国製にすることを義務付ける条項が盛り込まれていたからだ。 海軍の艦船は単なる部品からエンジンなどの基幹装置、システムなど多岐にわたる素材やパーツが使われる。同条項は同盟国や友好国が米軍に
保険料の事前調整に３つの要因 市場寡占、収支悪化と顧客とのいびつな関係 カルテル疑惑
金融庁の入る中央合同庁舎＝東京都千代田区損害保険大手４社の企業向け保険のカルテル疑惑を巡り、金融庁が２６日、４社への業務改善命令に踏み切った。４社の営業担当者が保険料の事前調整に手を染めた要因は３つある。火災保険収支悪化と市場の寡占、そして顧客企業とのいびつな関係だ。これらが複雑に絡み合い、法令順守意識の低さも手伝って、業界の信頼を揺るがす一大不祥事に発展した。 火災保険収支が悪化一連の問題が発覚したのは６月。私鉄大手の東急向け共同保険の保険料を巡って東京海上日動火災保険と損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険の４社が事前に価格調整を行っていたことが分かった。これを皮切りに京成電鉄やＥＮＥＯＳ（エネオス）をはじめとする石油元売りなどとの契約でも同様の事例が明らかになった。
【正論】宗教を通し世界の政治振り返る 日本大学教授・松本佐保
松本佐保氏２０２３年の国際ニュースを政治と宗教の観点から考察していく。国際情勢を見渡すと昨年から続くロシアのウクライナ侵略を巡っては背景の一つにロシア正教会とウクライナ正教会の対立がある。イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスとの紛争にはユダヤ教とイスラム教の対立がある。実態は領土や占領地を巡る争いだとしても民族的アイデンティティーに関わり、宗教がその重要な要因であることに変わりはない。 背景の宗教問題を理解し「グローバルサウス」の中で経済的な台頭が目覚ましいインドについても宗教なしには語れない。カナダでシーク教徒リーダーが暗殺された事件を巡り、インド諜報機関の関与が疑われたことにインドが反発し、カナダとの間で外交問題に発展した。
【主張】「トー横」の非行 地域ぐるみで対策強めよ
東京・新宿歌舞伎町の「トー横」と呼ばれる一角が今、未成年の男女のたまり場になっている。少年少女らの飲酒や薬物摂取などの非行が横行し、治安も悪化している。 トー横には都内だけでなく家や学校に居場所を見いだせない若者らが他県からも集まっており、少女が性犯罪に巻き込まれるケースも多く報告されている。一角にほど近い大久保公園周辺では、売春のため客待ちをする少女も摘発されている。 学校が冬休みになる年末年始はとくに危険だ。警察や自治体などの関係機関は連携し、若者らが夜通し徘徊（はいかい）するような場所や状況をつくらないよう、対策を強化すべきである。 警視庁は今月、トー横の一斉補導を３回実施し、小学生を含む１２～１９歳の男女のべ２９人を都青少年健全育成条例に基づき補導した。このうち約７割は都外在住で、千葉、神奈川など近隣各県のほか京都府や岡山県などから来た少女らもいた。 一角は以前、「コマ劇前」と呼ば
【一筆多論】レーニン憎むプーチン氏 遠藤良介
レーニン像前で、ロシアのウクライナ侵攻に抗議する人々＝2022年３月、カザフスタン・アルマトイ（ロイター＝共同） 来年の１月２１日でロシア革命（１９１７年）を指導したソ連の祖、レーニンの死去から１００年になる。そのレーニンをプーチン露大統領は憎んでいるといえば意外だろうか。 プーチン氏は９１年のソ連崩壊を「２０世紀最大の地政学的悲劇」と称してきたことで知られる。しかし、レーニンのことは嫌悪し、続く独裁者のスターリンを高く評価しているのだ。 今月１４日にモスクワで行われた記者会見と対話行事でも、プーチン氏は侵略するウクライナ南部・東部に触れた中で述べていた。 「レーニンはかつてソ連形成の際に全てをウクライナに与えてしまった。…しかし、南部・東部は親露地域であり、私たちには大事なのだ」。プーチン氏はこう語り、まだ占領していないオデッサなど他の黒海沿岸地域にも触手を伸ばす構えを見せた。 プーチン
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