若年層が生保離れしていると言われるようになって久しい。この背景としては、非正規雇用者の増加や所得の伸び悩み、家族形成に関する意識や実態の変化など、様々な要因が語られている。本稿では、若年層におけるいわゆる生保離れの実態とその要因について、明らかにすることを試みた。 20~30歳代若年層の生命保険加入の状況については、就労形態や家族の状況、価値意識により、また、日常的な保険との接点によって異なり、非正規雇用者では、特に男性で、30歳代後半になっても正規雇用者に比べ加入が進んでおらず、加入者においても「死亡保障」への加入が低い水準に留まっていることが明らかとなった。若年層における加入率の低迷は、若年男性における非正規就労の拡大に起因している可能性があるといえる。 一方で、加入を左右する要因については、家族形成に関する実態・意識や保障準備に関わる意識、日常生活における保険との接点の多寡が影響して
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