ベン・バーナンキFRB(米国連邦準備制度理事会)議長が1月末で2期8年の任期満了で退任する。彼は任期中にどんなことに取り組み、米国や世界経済にどのような影響をもたらしたのだろうか。 一言でまとめれば、2013年6月6日のフィナンシャル・タイムズ紙のマーチン・ウルフ氏による記事の見出し「米国経済はバーナンキ議長に大いに助けられた」がそのものずばりだ。ついでにいうと、彼の行動で日本経済も大いに助けられた。 もし、08年9月のリーマン・ショックの後に、FRBが前例のない強力な金融緩和を行っていなければ、米国経済は2度目の大恐慌に苦しんでいたというウルフ氏の記事は正しい。その当時、「量的緩和は効かない」とか「副作用が多すぎる」とか言われたが、結果が示している。リーマン・ショック後に失業率は10%程度になったが、その後、徐々に低下し、今では6・7%になっている。 金融緩和すると失業率が低下するメカニ
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