1月20日、オバマ政権が誕生しました。それから3週間経ちました。すこしずつオバマ政権の政策が明らかになってきています。オバマ大統領が最優先課題という経済問題に関しては2月28日に下院が「アメリカ復興・再投資法」を可決しました。総額8190億㌦と史上最大の規模です。ただ下院共和党議員は全員反対、民主党議員も11人が反対に回り、オバマ大統領の狙った超党派支持は実現しませんでした。現在、上院で同法案は審議中で、今週中には成立する見込みです。成立した時点で、さらに詳しく分析します。今回は、オバマ政権の為替政策についてお伝えします。ティモシー・ガイトナー財務長官は上院の承認を得て、正式に長官に就任しました。しかし財政委員会の質問に対して書面による回答の中で「中国の人民元は操作されている」と指摘、大きな波紋を呼んでいます。円についても言及しています。今回はガイトナー証言の紹介と、その背景を分析します。