「バカヤロー経済学」のゲラを改めて読み返してみて、この本では、日本が抱えている政治と経済のあらゆる矛盾点が網羅されているんだな、と感じた。 とはいえ、この本は、(たとえば)財務省を一方的には批判していない。実際、国民負担率が他国と比べて低いことや、消費税率が低いことなどは、きちんとデータを出して書いている。財務省主張にも一理あることは認めているわけだ。 でも、同時に、地方分権の動きに抵抗する財務省の「論理」や本間教授の追い落としの手口なども、きちんと書いてある。 (かわいそうなことに!)本の中でひと言も褒められていないのは「日銀」だ。日銀は、ここ十年以上、完全にバカヤローなデフレ政策をとって、日本人を苦しめ続けてきた、という評価になっている。 おそらく、この本を斜め読みしたら、批判されている関係機関や関係者は激怒するにちがいない。 でも、きちんと読んでくれたら、あらゆる問題が「国民の利益」