憲法96条の「改正」に向けて、安倍政権はどうやら本腰を入れてきたようである。「日本維新の会」などの右翼勢力がこれに同調する構えをみせていることが、安倍首相をいっそう前のめりにさせている。96条「改正」の問題点については、私はこの欄で、つい先月にも書いたし3年前にも書いている。また、このサイトの「改憲を問う!」ページに掲載した当研究所の見解でも、96条「改正」問題に触れている。だから、もう言い尽くしたことで、またまたこの問題を取りあげても、これまでに言ってきたことの繰り返しになるだけである。しかし、あえて繰り返そうと思う。いや、この重大な問題が広く人々に認識されるまで、何度でも繰り返さなければならないと思う。安倍首相は、「憲法を国民の手に取り戻す」ために96条を「改正」すべきだ、と主張する。しかし、この手の耳あたりの良い言葉にだまされてはいけない。国会による憲法改正案の発議の要件を、衆参両院