「選挙に行こう」と呼びかけるのは、間違ってはいない。しかしこれは、親が子供に「勉強しろ」と言っているのと同じようなものだろう。 「勉強しろ」と説教するよりも、「勉強はおもしろい」ことに気づかせる、というアプローチのほうがいい。いったん「勉強はおもしろい」ことがわかってしまえば、みずから「勉強したい」と思うので、わざわざ「勉強しろ」と言う必要もなくなる。 「選挙に行こう」も同じである。選挙に行かない人は、政治に関心がなくて、政治はどうでもいい、と思っている。こういう人に「選挙に行こう」と呼びかけても、おそらくムダだろうし、むなしい。 問題は、「政治はおもしろい」「政治は重要だ」と思っている人が少ない、ということにあると思う。これはなぜかというと、政治について語る人がまだ少ないからだろう。なぜ政治について語る人が少ないかというと、日本では政治について日常的に語ることが、まだまだ「タブー」に近い