これは、悪口が書いてある本である。 その相手は、主に宮台真司と、著者が「宮台学派」と呼ぶ人たちである*1。 これは僕は、宇野常寛にも感じたことなのだが*2、よくもこんなに悪口を言うために、これだけ本を読めるなと思う*3。 その一種の負のエネルギーはすごいな、と思う。 ただし、後藤の場合、何故そういうことをしているのか、という目的がわりとはっきりしているし、僕としては、後藤の抱えている問題意識というのは理解できているつもりだ*4。 それでは、そこから翻ってみて、この本はその目的を達成しうるのか、ないしその問題意識を読者に理解してもらえるのか、というと実はなかなか疑わしいと思う。 上述したとおり、この本は悪口の本である。 悪口ばかりが書いてあって、あまり生産的ではないのである。 場合によっては、罵倒が芸風の芸人がまだ1人出てきたな、と思われて終わりかねない。 というわけで、今後、どれだけ生産的