花田清輝(1909〜1974)を読みたくなったら、未来社の個人全集を引越しの時、処分したことを思い出した。他の本は二束三文で、古本のオヤジに、そう言えば、花田清輝があると言ったら、眼の色が変った。ぼくは彼の思想の検証をするほど勉強もしていないし、当時の思想状況、吉本隆明との論争の是非を問われても、何にも答えられないが、彼の本を読むと難解さよりは、そのレトリック、メタファ−に感応して、彼の思想性の全体を通り過ぎて、デテール、真偽の程は分らぬエピソード、韜晦を楽しんでいたと思う。そうだからこそ、すべての思想が色褪せても、彼の本は未だに読んで面白いと、少数ながら、固定のファンが支えており、古書の市場価値が結構、高いのであろう。ネットで検索したら、“花田清輝掲示板”なるものがありました。『全集・現代文学の発見』(學藝書林)は全卷(16卷、別卷一冊)揃えたいものです。これも処分したのですが、図書館の
![2004-08-21](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/06a15c64ba0ceec233d86d71001ebb29a9dcbf5d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn.blog.st-hatena.com%2Fimages%2Ftheme%2Fog-image-1500.png)