CiNiiで公開されている論文、原田弘道「耶律楚材と萬松行秀」が面白すぎてツボにはまったのでご紹介。 http://ci.nii.ac.jp/naid/110007015003 まずは冒頭からかっとばしている。 父の予言通り金朝より元朝に仕え、世界に未だ曽て存在しなかった連邦共和国制による蒙古大帝国建設の礎を築くことになる。 耶律楚材(1244年死去)が生きていたころのモンゴル帝国を「元朝」(1271年〜)と呼ぶべきではないってのがまずあるが、そんなツッコミも些事に思えることがさらっと書いてある。モンゴル帝国が「連邦共和国制」ですと!連邦制というならまだしもだが、共和国がついているのがすごい。どこが共和国なのだろう?個人的にはモンゴル帝国の中小のウルスの群体構造は遊牧封建制と呼ぶべきではないかと考えているが、さておき論文というものは、術語の定義に厳密に気を遣うものではないのだろうか。 楚材