国内の西洋式劇場として最も長い歴史を持つ東京・丸の内の帝国劇場が2025年をめどに、建て替えのため一時休館する。それに合わせ、聴覚に障害がある舞台ファンや手話通訳らでつくる団体が、障害の有無を問わず利用しやすい劇場に生まれ変わってほしいとオンライン署名を募っている。当事者らは「最高峰のエンターテインメントの殿堂が変われば、たくさんの劇場が続いてくれるはず」と期待を込める。(奥村圭吾) 帝国劇場 1911年3月、近代日本の文化芸術のフラッグシップ(旗艦)として開館した日本初の純洋式劇場。女優劇や歌舞伎、歌劇などを上演し、1923年の関東大震災で焼失。2代目の現在の建物は1966年9月に完成し、ミュージカルや大衆演劇などでも人気を集める。東宝は2022年9月、老朽化による建て替えのため、2025年からの一時休館を発表した。