JR川崎駅東口でヘイトスピーチが起きないよう警戒しながら本を読む「川崎駅前読書会」が、28日に活動400回目を迎える。同駅前では数年前まで在日コリアンへの憎悪をあおる街宣行動が繰り返されてきたが、読書会代表の木村夏樹さん(56)は「無告知での街宣は事実上なくなった」と成果を感じている。(北條香子) 今月20日、397回目の活動には約10人が集まった。駅前広場のガラスの大屋根の下で、それぞれが折り畳み椅子に腰かけて持ってきた本を開いていた。気温は30度を超え、座っているだけでも汗が噴き出す。「天候にかかわらず、台風が来ても開催してきた」と木村さん。「文化の力で差別と戦う」を合言葉に活動を重ねてきた。 初回は2020年12月。全国で初めてヘイトスピーチに罰則を科すことを盛り込んだ「市差別のない人権尊重のまちづくり条例」の制定から約1年たつ時期だったが、複数の団体による無告知の街宣は続いていたと