大阪・関西万博の会場で「万博遠足」に参加し、パビリオンを見学する児童ら=4月下旬、大阪市此花区(山田耕一撮影) 大阪府が府内の小中高生らを学校単位で大阪・関西万博の会場へと無料招待する「万博遠足」事業を巡り、参加校側が神経をとがらせている。専用列車の乗車時刻やパビリオンの予約時間によっては滞在時間が限られ、会場内を駆け足で回らざるを得ないためだ。すでに遠足を終えた小学校の中には、10分で昼食を済ませる「弾丸遠足」を余儀なくされた事例もあった。疲労や熱中症のリスクなどを踏まえ、現場の教員や保護者からは余裕のある行程を求める声が上がる。 「スケジュールが過密すぎる。子供がホンマかわいそうや」 数千人もの児童生徒らでごった返す万博会場の東ゲート前広場で4月、300人超の児童を同僚とともに引率してきた小学校の女性教員はそう漏らす。 会場に滞在できる時間は約2時間半。その間に昼食を取ってパビリオンを
