外国人参政権の論議がそれなりに広がっている。反対論の中心にあるのが、外国勢力が日本を間接支配しかねないという危機感だ。特に対馬(長崎県)や与那国島(沖縄県)などが、乗っ取られてしまうという「極論」を述べる者たちが多い。では両島の人口構成がどうなっているか見てみよう。 対 馬 市 人口3万6371人 外国人登録119人 永住外国人 30人程度(0・08%) 与那国町 人口1624人 外国人登録 5人 永住外国人 4人 (0・25%) いずれも外国人登録(滞日3カ月以上)は居住者の1%に満たない。さらにそのなかの「永住者」となれば、その割合はさらに低くなる。タイトルの政治家や論者たちは、外国人が集団移住して投票行動を行うおそれがあると“心配”するが、日本に住む外国人が仮に虚偽の住所を申告・登録した場合、最高で1年以下の懲役刑を受ける可能性があることを無視しているようだ(