「黒いダイヤ」とも呼ばれるクロマグロをめぐって、今年8月下旬から、漁業者ではなく一般の釣り人向けに適用され始めたルールがあるのをご存じだろうか。それは「一切釣ってはいけません」「キャッチ・アンド・リリースもだめ」というもので、来年5月末までレジャー・「釣り」での採捕が全面禁止となっている。 特定の魚種の海釣り禁止は、今回が初めてで、違反者には1年以下の懲役、50万円以下の罰金が科される可能性がある。 クロマグロといえば青森・大間の一本釣りが印象的だが、生業として命がけの漁に挑むのとはまったく逆。かつては俳優の松方弘樹も楽しんだレジャーとしてのクロマグロ釣りに、禁漁ならぬ「採捕禁止」という決定が下されたことで、太公望(釣り好き)からは「厳し過ぎる」といった声も上がっている。いったいなぜ、クロマグロだけが「釣り禁止」なのか、その経緯を振り返ってみる。 資源自体は回復してきているが 寿司ネタとし