すべての取引経済には必ず決済がついてまわる。1983年に北海道札幌市に生まれたウェルネットは、電子決済・電子請求のフロントランナーとして、ECビジネスはもちろん、流通、金融、地域交通などの利便性向上を実現してきた企業だ。2014年には東京証券取引市場一部に指定変更。21年には創業の地、札幌に本社を移転した。同社代表取締役の宮澤一洋にあえて東京を離れる理由を聞いた。 北海道札幌市は豊平川が形成する扇状地上に発展した大都市だ。豊平川の伏流水が湧き出す泉には、ビール工場や醸造所が築かれ、文字通り、札幌の産業の源となった歴史がある。秋には鮭が遡上する、豊平川に程近い札幌市中央区に、ウェルネットは東京から本社を移転。2021年秋に新社屋が完成した。新本社の開発コンセプトは、約150名のスタッフが集う「ひとつ屋根の下」だ。 ウェルネットは、当時の親会社向けに、ガス料金を24時間コンビニエンスストアで支