キーワードは「国産化」 「2022年の中国はどうなりますか?」――。 年が明けてから、こんな質問をよく受ける。34年目に入ったチャイナ・ウォッチャーの私としては、2022年の中国を特徴づけるキーワードは、ずばり「国産化」だと見ている。 一言で言えば、中国はこれまで舶来品に頼っていたものを、どんどん国産品に乗り変えていくということだ。それだけ国粋主義的になっていく。この趨勢によって、日系企業にも少なからぬ影響が及んでくるだろう。 本来なら、今年の元日から、RCEP(地域的な包括的経済連携)が日本と中国を含む東アジア10ヵ国で発効したので、日中貿易はさらに活発化していくはずである。だが現実は、そう楽観視はできない。 RCEPに合わせて、中国の税関にあたる海関総署は昨年11月23日、「RCEPにおける輸出入貨物原産地管理弁法」を公布した。これは海外(中国では「境外」という言葉を使う)からの物品に