「自分が映画やテレビに出演するところを見たいと思いませんか」──オンラインストアに掲載されたアプリの紹介文だ。このアプリは、人工知能(AI)が生成する合成メディア、いわゆる「ディープフェイク」を創作するチャンスをユーザーに提供している。 「親友や同僚、上司が踊っているところを見てみませんか」と続く。「お友達やセレブの顔があなたに変わっていたら、どんな風に見えるか想像したことがありますか」 だが、同じアプリでも、多くのアダルトサイトでは広告の表現が変わってくる。「あっというまにディープフェイク・ポルノのできあがり」と広告はうたう。「誰でもディープフェイクできます」 ますます高度になるディープフェイク関連技術をどのように応用するか――これは合成メディアソフトが直面する厄介な問題の1つだ。写真はイメージ。2013年2月撮影(2021年 ロイター/Kacper Pempel) ますます高度になる技