安倍首相が6月12~14日にイランを訪問し、同国の首脳と会談した。「訪問は成果が上げられなかった」との見方がある一方で、日本エネルギー経済研究所の坂梨祥氏は、ハメネイ師が安倍首相に「あなたとは話をしよう」と語った点を高く評価する。その理由はなぜか。今後、どのような展開があり得るのか。 (聞き手 森 永輔) 安倍晋三首相が6月12~14日 にイランを訪問し、最高指導者のアヤトラ・アリ・ハメネイ師およびハッサン・ロウハニ大統領と会談しました。同国と米国との緊張を緩和するのが目的でした。米国は、イランと米英独仏ロ中国が締結した核合意から離脱し、イランに「最大限の圧力」をかけ続けています。坂梨さんは、このイラン訪問をどう評価しますか。 坂梨:安倍首相を批判する向きもあります。ハメネイ師が安倍首相に対し「トランプ氏は意見交換するにふさわしい相手ではない」と語り、米国との対話を拒否したのを重視してのこ