中国の通信機器メーカー、ファーウェイを巡る問題はオバマ政権末期からの根深い問題だ。2010年1月に米国議会の特別委員会が調査をスタートし、2012年に調査報告書が出され、安全保障上の懸念が指摘された。 単に次世代通信規格5Gの主導権争いではない。中国は国家主導の経済システム、共産党政権による統治のための監視社会システムを14億人の中国のみならず、中華秩序圏を海外にも拡大しようとしており、ファーウェイはその中核的なプレーヤーだ、と見ているのだ。そしてその技術は不正な手段で入手したものだとして、長年捜査機関によって追跡されてきた。 こうして既に米国によって、ファーウェイはいわば“ロックオン”されている。 またこうした懸念からファーウェイ排除の動きは米国だけでなく、欧州連合(EU)でも広がっていることは忘れてはならない。 英国、フランスだけでなく、親中国のドイツでさえそうだ。ポーランドでもファー