土田 陽介 [三菱UFJリサーチ&コンサルティング 調査部 副主任研究員] Aug. 11, 2021, 06:30 AM ビジネス 7,514 「小が大を食う」ということは洋の東西を問わず痛快なことだ。 欧州では電気自動車(EV)の分野でこうした現象が生じている。今年7月5日、小国クロアチアの新興EVメーカー、リマック・グループ(以下リマック)がドイツ最大の自動車メーカー、フォルクスワーゲン傘下のポルシェと合弁企業を設立すると発表した。 新会社の名前はブガッティ・リマック。株式の55%はリマックが、45%はポルシェが保有する。実質的に、リマックがポルシェからイタリア由来の名門ブランドであるブガッティを引き継いだ形だ。 今後、主力の高級車である「シロン」などブガッティ・ブランドの車両は、ブガッティ・リマックからリリースされることになる。 ブガッティは100年以上の歴史を持つ高級スポーツカー