ロシアによるウクライナ侵攻から8ヵ月が過ぎた。ウクライナ軍は8月末から南部のヘルソン州、東部のドネツク州やルハンスク州などで反攻に転じている。ロシアは8月末、第2次大戦後初となる30万人の部分動員令を発するなど、テコ入れに躍起になっている。焦りが見えるロシアが最近、出してきた次の手が「汚い爆弾」だ。ロシアはなぜ、「汚い爆弾」に言及するようになったのか。その狙いはどこにあるのか。 さっそくスロベニアに突っ込まれるロシア ロシアのプーチン大統領は10月26日、「ウクライナが挑発のため、汚い爆弾を使う計画も知られている」と語った。ロシア外務省はツイッターで、ウクライナの2つの組織が汚い爆弾の製造を命じられた情報があると主張し、汚い爆弾の画像を添付した。これに対し、スロベニア政府が画像について、スロベニアの放射性廃棄物管理機構が2010年に放射性廃棄物に関する説明を行った際に使った画像だと反論し、