中国は国家主義的な経済モデルを国外に拡大しようとしており、また、様々な国際機関を自国のために利用しようとしている。こうした動きへの反発が、中国内外で表面化してきた。中国共産党の政策に対抗するために、日本やアメリカなど民主主義国家はどのような手段をとればよいのか。 トランプ政権の国家安全保障担当大統領補佐官を務め、歴史的な対中政策の転換を主導したH・R・マクマスター氏の著作『戦場としての世界 自由世界を守るための闘い』から一部抜粋して紹介する。 ※本記事の内容は本書からの抜粋で著者個人の見解。タイトル、見出し、写真選定は編集部によるもの。写真はイメージ。 民主的な統治の強化が有効 民主的な統治を国内外で強化することは中国共産党による抱き込み、強要、隠蔽の工作から自由で開かれた社会を守る最良の手段となる。この党は、独占的かつ恒久的に権力を掌握していることを、多元的な民主主義の仕組みに比べた強み