地方政府が財政破綻 最近、中国黒竜江省の鶴崗市が事実上の財政破綻に陥った。 これまでにも、中国の地方政府の財政状況を懸念する声はあったのだが、それが次第に現実味を帯びてきたということだ。 破綻の背景には、不動産市況の悪化とコロナ感染再拡大による景気減速によって、土地の売却収入や税収が減り財政運営の厳しさが増したことがある。 中国全体の経済成長を支えてきた地方財政悪化は、中国経済がこれまでのような高成長を達成することが難しくなっている現実を示すものといえる。 中国経済は、高度成長の曲がり角に差し掛かっている。 今後の展開として、短期間で不動産市況の悪化と感染再拡大が収束する展開を想定することが難しい。 また、共産党政権が強化している“ゼロ・コロナ対策”が失敗し中国経済に追加的な下押し圧力が加わることも否定はできない。 地方債の発行を増やして景気支援策のための資金調達を急ぐ地方政府は増えるだろ