自分の意に沿わない行動をした国に対して制裁を科す中国の「高圧外交」に悩むアジア太平洋諸国は多い。多くの製品輸出がストップしているオーストラリアでは妥協する意思がなく、貿易紛争は長丁場になりそうだ。中国の脅しに対抗するには、調達先を分散させることや、他国と共同戦線を張るなど、知恵と工夫が求められる。 昨年11月、中国政府が突如、豪州産ロブスターの輸入禁止に踏み切るまで、中国はオーストラリアにとって最も大きなロブスターの輸出先だった。現在、中国への甲殻類の出荷量は10分の1に激減した。だが、ロブスターはワインや大麦、石炭、砂糖、木材、銅鉱石など、中国の予期せぬ制裁発動によって輸出量が激減した豪州産製品の一つにすぎない。 中国が自分たちに逆らった国に報復するのは、しばしば見られることだ。現在の標的はスウェーデンだろう。スウェーデンは、中国生まれでスウェーデン国籍を持つ桂民海氏を連行し、投獄したと
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