「人を切らずに生産性を上げるには、仕事を取ってくるしかないんです。ジタバタしながらもなんとかかんとかやってますけど、受注額、どんどん減らされちゃうんだもの。新しいことをやりたくても、先立つモノがどんどん減らされちゃうんだから悔しいですよ」 新型コロナウイルス禍で中小企業の厳しい状況が伝えられる中、こう話すのは従業員20人の企業を経営する60代後半の社長さんである。 「中小企業とひとくくりにするのは、やっぱり違和感がありますよね。以前にも増して、中小企業の(業績好調と不調との)濃淡がはっきりしてきたんじゃないでしょうか。だって、コロナで潤ってる中小は山ほどある。一方で、ウチのように受注額を減らされて厳しい中小も多い」と、社長さんは付け加えた。 「人」に投資する中小企業 私自身、かれこれ20年近く、全国津々浦々を取材やら講演会やらで訪れて、多くの中小企業を見てきて痛感したのは、「いろんな中小企
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