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(川島 博之:ベトナム・ビングループ、Martial Research & Management 主席経済顧問) 中国が食糧危機に陥るのではないか。この夏、そんなニュースが流れた。今回はこの情報について総合的に分析してみたい。 食糧危機に陥る理由として、次の4つが挙げられている。 (1)新型コロナウイルスの感染拡大によって食糧の生産、物流が共に影響を受けた。 (2)長江流域での水害によって水稲生産が被害を受けた。 (3)サバクトビバッタの異常繁殖によって南部の穀倉地帯が被害を受けた。 (4)米中対立により食糧の輸入が難しくなった。 以上のニュースが流れている最中に、習近平政権が食べ残しを減らす運動を始めたことから、中国でこの秋にも食糧が不足するのではないかとの憶測が広がった。 4つの理由について1つずつ検討してみたい。 「4つの理由」は本当か? (1)新型コロナウイルスによる感染症の広がり
インド政府が経済の再開に動き出している。新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めはかかっておらず、6月7日の1日当たりの新規感染者数は1万人を超えている。それでも厳格な封鎖を続けることは難しくなっており、新型コロナとうまく共存しながら、経済を正常軌道に戻そうと模索している。 政府が全土の封鎖に踏み切ったのは3月25日のことだ。当時のインド政府は経済よりも人命を重視する姿勢を明らかに示していた。外出は基本的に禁止され、ほとんど全ての経済活動がストップした。厳しい封鎖措置は4月半ばまでとされていたが、その期間は後に5月3日まで延長されている。 最初の封鎖期間は「ロックダウン1.0」と呼ばれ、これ以降、延長が決まる度に「2.0」、「3.0」と封鎖のバージョンが更新されていく。封鎖の内容が期間ごとに異なっていたためだ。 「ロックダウン2.0」ではインド全土を一律に封鎖するのではなく、患者数に応じて「レ
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