駐日大使出演交渉で分かった温家宝首相「来日の意図」 2007年4月19日 4月11日に中国の温家宝首相が来日した。これは朱鎔基前首相以来、6年半ぶりの来日だ。去年の10月に安倍首相が中国を訪問して、胡錦濤国家主席と会談したが、そのお返しという形での来日である。 温首相は今回の訪日を「安倍さんの訪中は日中間の氷を割る役割をしました。私は今度の訪日で氷を溶かす役割をしたい」と表現した。温首相はいろいろなパフォーマンスをみせたが、なんといっても一番の中心は国会での演説であった。 日中同時生放送は中国国民へ向けたメッセージ この国会演説は、日本と中国で同時生放送された。これは前代未聞のことだ。これまで中国の首脳が来日していろいろ表明しても、中国にとって都合の悪いことは、中国では報道しないのが通例であった。日中の関係が大きく進展したといってよい。 「中日国交正常化以来、日本政府と日本の指導者は何回