2007年1月末、高知県東洋町が高レベル放射性廃棄物の最終処分場の調査候補地に応募し、その賛否を巡って町内を二分した騒動は日本全国に大きく報道された。しかし、「本質的な議論に至らないまま、世間から忘れ去られようとしている」と河野太郎・自民党衆院議員は警鐘を鳴らす。原子力政策に批判的な河野氏に、「核ゴミ」の深層を聞いた。(聞き手は、日経ビジネス オンライン記者=谷川 博) NBO 東洋町の“核ゴミ問題”では、町長の独断による調査候補地応募と、金で過疎の町を釣るような国のやり方が批判されました。 河野 あれは、この問題のごく表層を見ているのに過ぎません。 いいですか、“核ゴミ”と言いますが、これにはいくつかのレベルがあるんです。原子力発電所の燃料はウランですが、ウランを原子炉で燃やすと「使用済み核燃料」というものが出てくる。これが、まず1つです。 この使用済み核燃料は、原子力発電所のすぐそばの
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