珠江デルタ西岸の中心、珠海とマカオの急速な変容 香港を中心とする珠江流域の経済地域を一口に「珠江デルタ(PRD)地域」と言う。珠江下流地域を地図で見ると、クモの巣状になっている。ただし、その河口に至る部分では、東岸と西岸は至近距離にもかかわらず分断されている。現在、船が唯一の東西を結ぶ交通機関だ。 河口の東側にある深セン、東ガン、広州は、香港との陸路が整備されたことで大発展をとげた。一方の西側の珠海、中山、仏山、江門、陽江、茂名、雲浮などへは、深セン特区などの規制強化を嫌い、80年代から安い労働力と土地を求めて多くの企業が進出した。最近は特に交通網の整備に伴いPRD西岸地区に注目が集まっている。今回は、この西側河口に位置する珠海とマカオの大変身ぶりを紹介したい。 珠海はマカオや香港と連携している マカオと珠海の関係は、東側河口における香港と深センの関係とよく似ている。 マカオ港は水深6メー