大成建設は、サンショウウオ類など両生類の生息調査において、環境DNA分析と呼ぶ技術を使うことで従来の目視調査と比べて調査可能な期間を長くできることを確認した。希少な動植物類の保全対策で代替生息地を整備した際、その対策の効果をより確実に検証できる。対象生物は現在、両生類や魚類の一部だが、今後種類を拡大していく。 クロサンショウウオの幼生。卵からふ化した後の幼生時の約4カ月は、水中で生活を営む。調査員による目視確認では生息状況の把握が困難だった(写真:懸川 雅市) 代替生息地での生息調査はこれまで、専門調査員がサンショウウオ類などの卵塊を目視で確認しており、実施できるのが産卵期である春先の約2カ月と限定的だった。そのため、卵塊を確認できても、それが幼生まで成長できたかは不明だった。不適切な場所に代替生息地を造成した場合、すぐに誤りに気づくことができず、当該地域で種の断絶を招く恐れがあった。 環