今度は“合板ショック”―。木材の価格高騰「ウッドショック」が長期化し、本来直接的な影響が少ないはずの合板まで品不足や価格高騰が生じている。コロナ禍によるマレーシアやインドネシアのロックダウン(都市封鎖)などで輸入合板の入荷が減少し、国産の合板も製材会社との丸太の取り合いが続いている。度重なる自然災害に加えて新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」まん延の懸念もあり、年末になっても気をもむ関係者が多い。(成田麻珠) 建設現場、工期遅れも 「合板が足りない」。関係者から悲鳴に近い声が上がる。「今年の春以降ずっと値上がりが続いている。合板メーカーは“作っては出し”を繰り返している状況」と話すある業界関係者は、「在庫量も減っている。到着した製品が5日前の作りたてのこともあるくらいだ」と厳しい現状を訴える。 合板は丸太をかつらむきのように薄切りにした単板を、繊維が交差するように接着材で重ね合わせて