中国のネット・ユーザーの一部を指す言葉として,「憤青」(フェンチン)があります。憤青は「憤怒青年」の略で,ネット掲示板などに過激な民族主義的内容の書き込みをすることで知られています。彼らの言動を批判する意味を込めて「糞青」(同じくフェンチンと発音)と表記する場合もあります。 北京の大学のキャンパスには,日本の大学でおなじみの(?)学生運動風看板はまったくありません。これは政府の締め付けが厳しいからだと思います。多感な若者の不満のはけ口は必然的にネット掲示板に向かいます。 4月3日,台湾の人気タレントで「哈日族」(親日家の意味)としても有名な楊丞琳(レイニー・ヤン)さんが北京で謝罪記者会見を開きました。ことの経緯は,4年ほど前の台湾のバラエティ番組内で,抗日戦争に関するクイズに間違え,出題者の突っ込みに“ボケ”で返したために中国大陸でテレビを見ていた憤青の怒りを買ったことに始まります。以来,