中国外交を自画自賛 先週12月20日、王毅国務委員兼外交部長が、「国際情勢と中国外交検討会」で講演を行った。タイトルは、「2021年中国外交:天下を胸に抱き、国のため民のため実践する」。 絶対忠誠を誓っているボスの習近平主席にならい、かなり長い講演だったが、いまの中国が思うこと、言いたいことが散りばめられている。以下、私見を交えながら、その要旨をお伝えしたい。 まず、「世界は二つの異なった方向に向かっている。それは、分裂と対立をあおり、グループで対抗姿勢を築く(20世紀の)冷戦思考の復活と、もう一つは人類共同の福祉から出発し、団結協力に尽力し、開放共勝を唱え、平等尊重を実践することだ」と前置きした。 つまり前者は「悪のアメリカ」で、後者は「正義の中国」だと言いたいわけだ。その上で、のっけから次のように、中国外交を自画自賛した。 「中国は終始、歴史の正確な一辺に立ち、人類の進歩の一辺に立ち、