共同印刷は、蓄熱繊維用の高機能ペレットを開発した。赤外線吸収材料を樹脂に練り込んだペレット。紡糸用樹脂に少量加えるだけで、太陽光の近赤外線を吸収し熱エネルギーに変換できるようになる。添加量が少なくて済むため、白を含む明るい色から黒まで幅広いカラーリングに対応できるのが特徴。繊維業界各社に提案を始めた。 住友金属鉱山が開発した赤外線吸収材料「CWO」を均一に樹脂に分散・加工したペレット。添加量は任意の濃度に調整可能で、糸の色や加工適正への影響はほとんどなく、温度上昇をコントロールできる。蓄熱材料を繊維に練り込むため、効果が長期間に持続するほか、蓄熱機能による高い速乾性があるのも特徴だ。 今後、共同印刷は国内外の繊維メーカーや商社に対し、冬季や高山など気温の低い環境での衣料向けに提案していく。2024年度までに数億円規模の販売を目指す。