中国の国内市場では、EV(電気自動車)や蓄電システムに組み込まれるリチウムイオン電池の生産能力が過剰になり、中国の電池メーカーは海外市場に新たな成長機会を求めている。 そんななか、中国製電池の最大の輸出先であるヨーロッパで、中国企業の市場開拓を阻む「脱炭素の障壁」がせり上がってきた。 EU(欧州連合)は8月17日、電池の原材料調達から製造、利用、リサイクルに至るライフサイクル全体を規定した「欧州電池規則」を施行した。 同規則は電池メーカーに対して、自社製品のカーボンフットプリント(製品のライフサイクル全体の二酸化炭素[CO2]排出量)の申告や電池パスポート(電池原材料の構成、リサイクル率、カーボンフットプリントなどの情報を電子データで登録する仕組み)の導入を求めている。それに対応できない電池製品は、将来はEU市場での販売が禁止される。 「国境炭素税」の運用スタート それだけではない。EUは
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