―工場の環境管理における法令違反や不適正事案を取材し、多くの事例を掲載しています。 「いま、企業の環境対策は本社と工場とで二分化している。工場側は排水や廃棄物、化学物質を適切に処理しないと法令違反に問われる。現場は重責を担っているにもかかわらずコストが優先されて人員を削られている。疲弊した現場ではデータの書き換えが起きる。品質や安全に関連した検査不正も同じ図式だ。企業はSDGs(持続可能な開発目標)やESG(環境・社会・企業統治)を掲げるが、うわべだけの部分があり、環境管理を支える現場の目線で伝えたかった」 ―確かに本社は“サステナビリティー経営”の旗を振って華やかですが、現場で法令違反が起きると企業の信頼が失墜します。 「現場は厳しい状況に置かれている。トラブルが起きて本社に伝えても経営陣から行政への報告を拒まれ、社外に明るみに出た後は現場に責任を押しつけられることがある。現場をおろそか
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