筑波大学プラズマ研究センターは夢のエネルギー「核融合発電」の実現に貢献する世界最大のタンデムミラー型プラズマ閉じ込め装置「GAMMA 10/PDX」(ガンマ10)を運用する。核融合反応に不可欠な超高温のプラズマの持続方法などを検証する装置だ。核融合発電を実証する原型炉は経済性の観点からトカマク型という、ドーナツ状にプラズマを生成する装置の採用が有力視されているが、ガンマ10が採用し、強い磁場の対によってプラズマを閉じ込める「ミラー型」は構造が簡単なため、各国で研究に用いられてきた。主要部品の一つ「ダイバータ」開発への応用も期待される。同研究センターはダイバータ開発に向けて、このほど新装置の運転を始めた。 政府は核融合の実用化を見据え、今春にも戦略を策定する。原型炉に向けた研究が加速する中で、同研究センターが担う役割を取材した。 核融合発電 重水素と三重水素の原子核をプラズマでぶつけて核融合
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