ロシアの軍事侵攻に対する欧米の厳しい経済制裁により、ロシアからの供給に支障が発生し供給量低下が進むとみている。3月6日には米国のブリンケン国務長官がロシア産原油の禁輸を検討しているとインタビューで述べ、同盟国とも協調すると話した(編集部注:バイデン米大統領は米国時間3月8日に原油と石油製品、液化天然ガス(LNG)などの輸入を全面的に禁止する大統領令に署名し、即日発効した。英国は同日、ロシアからの原油輸入を段階的に減らし、年内までに停止すると発表した)。 これら欧米による制裁検討の報道を背景に、7日のロンドン市場では北海ブレント原油価格が一時1バレル139ドル台に急騰するなど、原油価格は08年のリーマンショック直前以来の最高値を付けている。欧州の天然ガス価格も、原油換算で既に300ドルを大きく上回る水準である。言うまでもなく、ロシア情勢は世界経済に非常に大きな影響を及ぼしている。 ロシアから