エコチル調査(※1)甲信ユニットセンター(信州大学)の野見山教授らの研究チームは、エコチル調査のデータを用い、妊娠中の母親の血中PFAS(※2)濃度と子どもの染色体異常の関連の有無について調べました。その結果、母親の血中PFAS濃度が高いと子どもの染色体異常の発生が多い傾向が見られました。 ただし、今回得られた結果をもって、すぐにPFASと染色体異常の関連性を結論づけることはできません。その理由は、第一に、エコチル調査でPFASを測定した約25,000人の妊娠のうち、すべての染色体異常をあわせた数が44例しかなく、統計的な不確実さが大きいためです。第二に、染色体異常のほとんどは妊娠12週までに流産(※3)になるとされていますが、エコチル調査では主に妊娠12週以降の妊婦を対象としたため、12週以前に流産した妊婦の情報(染色体異常の情報を含む)が得られていないためです。 本研究をまとめた論文は