2011年10月に亡くなった前CEO(最高経営責任者)の故スティーブ・ジョブズ氏の下で計画され、17年に本社機能を移転した通称「アップル・パーク」は同社の脱炭素戦略の象徴だ。 ドーナツ型の4階建てガラス張りという独特な形状から「宇宙船」と評される、床面積26万平方メートルのオフィスビルの屋上には、太陽光パネルが敷き詰められ、17MW(メガワット)の発電能力を有する。 本社にはバイオガス発電の燃料電池システムと蓄電池も備え、太陽光発電ができないときでも再生可能エネルギー100%で自給自足できる。敷地内には8000本以上の樹木を植えた緑地や人工池などが設けられ、自然環境とエネルギー活用を考慮した設計だ。 2018年に再エネ100%達成 18年には世界各地の同社施設が100%再エネで電力を賄っていることを明らかにした。 本社のある米国だけでなく、英国など欧米や中国やインドを含んだ世界43カ国の直