KDDIが起こした大規模通信障害を受け、緊急時の事業者間ローミングに注目が集まっている。同障害では、警察や消防などへの緊急通報もつながりにくくなった。このような際に、他社のネットワークへと相互乗り入れする事業者間ローミングを一時的に実現することで、非常時も人々のライフラインである携帯電話が使えるようになる。11年前の東日本大震災の時も、緊急時の事業者間ローミングの必要性が議論された。しかしいくつもの課題に阻まれ、解決しないまま現在に至っている。 そんな状況が、KDDIが起こした大規模通信障害を受けて変わりそうだ。総務相が緊急時の事業者間ローミングを検討する考えを示しているほか、NTTなどからも前向きに検討するという声が出てきているからだ。10年以上塩漬けだった緊急時の事業者間ローミングは、KDDIの通信障害をけがの功名として、いよいよ国内でも実現するか。 東日本大震災時に立ちはだかった3つ
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