免税店で商品を大量購入後に転売し、納税せずに出国する疑いがあり、税関職員に荷物を確認される男性(右)=成田空港で2024年6月18日、前田梨里子撮影 7月の訪日外国人客数が単月で過去最多の329万人を記録するなどインバウンド消費に沸く日本。その裏で横行するのが、消費税の免税制度を悪用した税逃れだ。国も水際対策を強化するが、あまりの不正の多さに手をこまねく状況が続く。どんな手口なのか。毎日新聞は訪日客の玄関口・成田空港で初めて、免税制度の抜け穴から「盗まれる税」の現場を捉えた。 <主な内容> ・独自・成田空港で捉えた「盗まれる税」の現場 ・把握できるのは氷山の一角 ・「見極め困難」嘆く中古ブランド品店幹部 ・新制度で抑止なるか? あっさりと「盗まれた」100万円 6月中旬、成田空港第2ターミナルのチェックインカウンター。出国する訪日客らの長い行列ができる中、東京税関の職員2人は白色のTシャツ