今SNSにアメリカでの黒人差別に関する多くの動画/写真が流れてる中で、自分が最も力強いと感じた、それぞれ世代の違う3人の黒人が話す2分弱の動画に日本語の字幕を付けました 理不尽な社会に生きる彼らの発する言葉ひとつひとつの重みを、英… https://t.co/3zvBGMKzVf
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連日、全米で吹き荒れるデモと暴動。メディアには商店略奪の光景や、デモ隊と警官隊の衝突などショッキングな写真が溢れ、暴力を批判する声が盛んに聞かれる。 だが、一連の事態の本質を理解するには、発端となった警官による黒人男性殺害事件、その背後にある黒人差別の実態、特に「systemic racism システミック・レイシズム=システム化された人種差別」(以下、本稿では「制度的差別」)を知る必要がある。 白昼の中、首を「8分46秒」膝で抑え続け殺害 5月25日、ミネソタ州ミネアポリスの路上で、警官が黒人男性ジョージ・フロイド氏の首を膝で「8分46秒」抑え続けて殺した。フロイド氏は後ろ手に手錠を掛けられて地面にうつ伏せにされ、身動きできない状態であった。 その様子は通行人の17歳の少女によって撮影されている。フロイド氏は「息ができない! I can't breathe!」と何度も繰り返し、「あぁー!
ヒラリー・スワンクは、「ボーイズ・ドント・クライ」でキャリア初のオスカー主演女優賞を受賞した。ジャレッド・レトを助演男優賞に導いたのも、男性に生まれながら女性として生きる人物を演じた「ダラス・バイヤーズクラブ」だ。エディ・レッドメインも「リリーのすべて」でキャリア2度目の候補入りをしたし、トランスジェンダーではないものの、グレン・クローズは「アルバート氏の人生」、ダスティン・ホフマンは「トッツィー」で、自分と違う性別になる人物を演じ、ノミネートされている。 役者が最も望むのは、自分自身とかけ離れた、前に演じていない役を演じること。だから、彼らにとって、自分と違う性別になるキャラクターは、とてつもなく美味しい。観客や賞の投票者も、外見やふるまいからして大変身した彼らを見て、「すばらしい」と感動する。 しかし、多様化、機会の平等への意識がハリウッドでも高まる中、こういったキャスティングは、急速
アメリカ映画の不朽の名作とされる『風と共に去りぬ』。今回のBlack Lives Matter運動を受けて、米配信サイトのHBOマックスでは一時的に配信が中止となった。 Getty Images/Hulton Archive そんなことを考えていたら、配信サービスHBOマックスで『風と共に去りぬ』の配信を停止したというニュースが流れた。1939年公開のこの作品が奴隷制度を肯定的に扱い、白人目線で美化しているように見える部分があるという理由からだった。今後、歴史的背景の説明や批判を注記することで、また見られるようにはなるという。偏見に満ちた描写や差別的表現も削除せず残す方針らしい。 古い映画を見ることの1つの意義は、制作時の社会や人々の考え方について学ぶことにある。偏見の記録も貴重だ。 アメリカの人種問題を理解するには、過去400年の歴史を学ぶことだけではなく、今日のアメリカ社会で生活し、さ
今この時期、「人種」に絡む問題に、どれだけ人々が敏感になっているか。その状況を端的に示すのが、アメリカでのアニメの「声」に関する問題だ。 人種差別への湧き上がる反発に伴って、アメリカのアニメ作品では、「非白人」のキャラクターの声を「白人」の俳優が担当するという状況を完全に変える。そんな動きが加速している。 Apple TV+の「セントラル・パーク」では、混合人種の役を演じていたクリステン・ベルが降板することをプロデューサーが発表し、「ファミリー・ガイ」の製作と声の出演を担当したマイク・ヘンリーや、あの「シンプソンズ」のプロデューサーたちも、今後は白人が演じている非白人キャラクターの声優(ボイスキャスト)をすべて入れ替えると声明を出した。 これまで実写映画では、たとえば「攻殻機動隊」のハリウッド実写化で、草薙素子にあたるヒロインを、白人のスカーレット・ヨハンソンが演じたときに批判が起こり、「
動画には「描写がステレオタイプ的だ」「複雑な背景をあまりに簡略化している」との批判が相次いだ(NHKは9日に動画を削除し、謝罪)。中には、米国の人種差別の実態を理解するには、「制度的人種差別」を学ぶことが欠かせないとする声もあった。 BLM運動や米国の人種差別についてより詳しく知るため、米国史の専門家で、米国研究者がNHKに提出した同動画への要望書の呼びかけ人の1人でもある一橋大学教授の貴堂嘉之先生にお話を伺った。 ◆ ◆ ◆ 社会構造に組みこまれている「制度的人種差別」って? ——白人警官によるジョージ・フロイドさんの殺害、そしてその後のBLM運動を受けて米国では「制度的人種差別」についての議論が活発に行われています。「制度的人種差別」とは何か、教えてください。 貴堂嘉之先生(以下、貴堂)英語ではinstitutional racism(インスティトゥーショナル・レイシズム)というのです
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計算機科学の分野において功績を収めた人物に贈られるチューリング賞を2018年に受賞した、Facebookの人工知能部門におけるチーフ研究者、ヤン・ルカン氏は、人工知能および機械学習における人種差別の議論で多くの非難を受け、Twitterアカウントを停止することを発表しました。 Yann LeCun Quits Twitter Amid Acrimonious Exchanges on AI Bias | Synced https://syncedreview.com/2020/06/30/yann-lecun-quits-twitter-amid-acrimonious-exchanges-on-ai-bias/ きっかけは2020年6月20日に、デューク大学が人工知能アルゴリズムを用いた高品質の画像生成に関する研究結果をTwitter上で公表したことから始まりました。 Face Depi
この数日アメリカで人種問題が激しいデモとして表出している。この問題が起きる原因について、畠山勝太氏の下記のエントリが「もっとも深堀りしている」というのが私の見立てである。このような良質な言説がnoteでしか共有されないというのは私も悲しむところである。 上記エントリでは、「なぜ人種別に住むところが分かれ、教育や治安が悪化するのか」についての説明は、固定資産税が教育予算となる事を氏の過去の記事で説明済みという前提でややあっさりめに下記のように説明されている。 土地と教育予算の結びつきを始めとする、教育システム内に張り巡らされてしまった人種間格差を維持・拡張してしまう仕組みを徹底的に取り除く必要があります本記事では、畠山氏の記事で説明される「土地と教育予算の結びつき」――あるいは堂本かおる氏の記事におけるsystemic racism=構造に内在された人種差別――について、より一般論に近い立場
PHOTO ILLUSTRATION BY SLATE. PHOTOS BY GETTY IMAGES PLUS <反人種差別デモに参加した息子が見覚えのない高価な靴を履いているのですが、その手の靴を扱うお店が略奪に遭ったというニュースを見ました。盗んだのではないかと疑っているのですが──。> Q:15歳と17 歳の息子が人種差別抗議デモに参加しました。ところがデモが暴動に発展したと連絡があり、私と妻は車で2人を迎えに行きました。 今日になって、妻と私は上の子が高価な新品の靴を履いていることに気付きました。息子はネットで買ったと言うのですが、その手の靴を扱っていた靴店が略奪に遭ったとのニュースが報じられており、私たちは息子が盗みに加わったのではないかと疑っています。 妻は本人を問い詰めて真実を語らせ、靴はどこかに寄付しようと言います。私は店に行って靴を返すのが筋だと思いますが、妻は警察に通
ジョージ・フロイドの死(ジョージ・フロイドのし、英: Murder of George Floyd)は、アフリカ系アメリカ人の黒人男性ジョージ・フロイド(George Floyd)が、2020年5月25日にミネアポリス近郊で、警察官のデレク・ショーヴィンの不適切な拘束方法によって殺害された[3]事件である。 この事件以降、全米でBLM運動と暴動が多数発生した[4]。 2020年5月25日当日、警察官デレク・ショーヴィン(Derek Chauvin)を被疑者とする告訴状によると、偽ドル札の使用容疑により手錠をかけられたフロイドが、「呼吸ができない、助けてくれ」と懇願していたにもかかわらず、8分46秒間フロイドの頸部を膝で強く押さえつけ、フロイドを死亡させた。その時間の中で、フロイドの反応が見られなくなった後の2分53秒間においても当該警察官はフロイドの頸部を膝で押さえつけていた[5][6]。
アメリカで人種差別撲滅のための「Black Lives Matter」運動が続く中、映画『風と共に去りぬ』がストリーミングサービス「HBO Max」の配信ラインナップから削除されたことが話題を呼んでいる。 映画史に残る不朽の名作が問題視された理由は、「奴隷制を肯定的に描いたり」「南部戦争以前の南部を賛美したり」しているからだと言われている。 「問題と思われるシーンがあるなら、そこを削除すればいいのでは」という意見も聞いた。しかし、それでは問題は解決しない。 “不朽の名作”はなぜ削除されたのか? 今、どうしてこの映画が問題視されるのか。それを語る前に、背景をクリアにしておきたい。まず、配信中止を決めたのはワーナーメディアのストリーミングサービスHBO Maxのみで、アメリカで『風と共に去りぬ』が見られなくなったわけではない。また、HBO Maxの措置は、あくまで一時的なものである。 次に、ワ
<FBIと連邦機関が調査に乗り出した矢先、4人目の遺体が発見された> 人種差別に抗議するデモが広がるアメリカで、黒人男性の遺体が木から吊り下げられた状態で発見される事件が相次いでいる。5月31日以降、少なくとも4人の遺体が発見され、捜査当局はいずれも自殺との見方を示したが、拙速な判断に怒りの声が上がっている。 6月16日、テキサス州ヒューストンの北に位置するスプリングで、10代と見られる身元不明の黒人男性の遺体が小学校の駐車場で吊り下げられた状態で発見されたと、同州ハリス郡保安官事務所が発表した。同様の遺体が発見されたのは5月末以降、これで4件目だ。 折しもアメリカでは、コロナ禍のさなかにもかかわらず、5月25日にミネソタ州ミネアポリスで黒人男性ジョージ・フロイドが白人警官に首を押さえ付けられて死亡した事件をきっかけに、「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大事)」運動が大きなうねりとな
米国は、新型コロナ・それにまつわる大量失業・暴動、と驚異的な事態となっています。新型コロナだけを見ても、依然として毎日2万5千人の新規感染者を出しつつ、あれだけ人々が密になる暴動が全米各地で起こっているという状況です。ちなみにですが、米国はオリンピックで最大の代表団なのですが、これを来年東京で受け入れるんですかね? 私の事をご存じない方のために、この記事に関連するバックグラウンドを説明すると、2008-2012年までワシントンDCにある世界銀行で働き、今はミシガン州立大学という、網走刑務所のような極寒の地で教育政策の博士課程をしながら、ネパールの貧しい子供達の教育支援をしているサルタックというNGOの運営をしています。 早速になりますが、この記事の内容を説明すると、少なくとも今後数十年経っても米国から暴動は消えないと私は考えています。それは、ワシントンDCという土地と、米国の教育政策を理解
黒人男性、当初は丁寧に対応 射殺事件映像で詳細判明―米 2020年06月15日14時15分 【ニューヨーク時事】米南部ジョージア州アトランタで、黒人男性レイシャード・ブルックスさんが警官に射殺された事件で、米主要メディアは14日、警官が身に着けていたカメラや防犯カメラの映像を分析し、事件の詳細を報じた。ブルックスさんが当初、丁寧な口調で警官の質問に答える様子が捉えられている。 <米黒人男性暴行死 関連ニュース> ブルックスさんは飲酒し、ファストフード店のドライブスルーに停車した車の中で寝ていた。通報を受けた警官が、呼気検査を行ったところ、基準値を上回るアルコールを検出。後ろ手にして警官2人が手錠を掛けようとしたところ、ブルックスさんが暴れだし、1人の警官のスタンガンを奪って逃走したため、もう1人の警官が拳銃を3発発射した。 呼気検査の前に、ブルックスさんは武器保有の有無を調べる検査に素直に
(CNN) 米テキサス州北東部ウルフシティーで先週、けんかの仲裁に入ったとされる黒人男性が警官に撃たれて死亡した。当局によると、警官は5日、殺人容疑で逮捕された。 州治安当局の発表によると、この警官は3日午後8時ごろ、けんかの通報を受けて出動。トラブルに関与したとされるジョナサン・プライスさん(31)を拘束しようとしたところ、プライスさんは威嚇的ではない態度で抵抗し、歩き去ろうとした。 これに対して警官はスタンガンを使い、さらに銃を発射した。プライスさんは搬送先の病院でまもなく死亡した。 初期段階の捜査で、警官の行動は合理性を欠いていたことが示されたという。 5日に記者会見した人権弁護士によると、プライスさんはウルフシティーの市職員だった。現場では男女間の家庭内暴力の仲裁に入ったが、プライスさん自身は暴力を振るわず、警官が出動する前にトラブルは解決していたという。 同弁護士は、防犯カメラや
「暴動は理由なく現れるのではない。私たちの社会には、暴動を非難するのと同じくらい激しく非難されなければならない、ある状況が存在し続けている。そして結局のところ、暴動とは声を聞いてもらえない者たちの言語なのだ」 マーティン・ルーサー・キング Jr. ぼく自身、および世界の黒人コミュニティが感じている痛みについて「日本の人たちに説明してください」と頼まれると、ぼくはがっかりしてしまいます。人間は同じ痛みを感じるはずで、誰かに「これって痛いんだよ」と説明するのは、正直なところ、人間じゃない相手に説明しているような気分になります。個人的に言うと、「抗議デモや暴動、略奪をする理由がわからない」という人に会うと、ぼくはその人は嘘をついていて分からないフリをしているか、魂を去勢されてしまったのではないか、と思ってしまいます。 それどころか彼らは、知らないうちに死んでるのかもしれない、と。 なぜ白人に抗議
米国での警察官による黒人男性の殺害事件を受けた抗議デモに関し「黒人が警察官に射殺される割合は40万人に1人ぐらいだが、警察官は1万人に1人の割合で黒人に射殺されている」という情報がツイッターで拡散されている。この情報は、フォロワーが11万人を超えるアカウントが9月1日に投稿し、5日時点で約2300回リツイートされ、「いいね」が7500以上付いている。しかし、米国の統計を調べたところ、根拠不明の情報だった。【木許はるみ/統合デジタル取材センター】 このツイートにはテニスの大坂なおみ選手が黒人差別に抗議するマスクを着用して全米オープンの試合に臨んだことを伝える記事と共に「どう考えても黒人の治安が悪すぎる」「警官も正当防衛すらできてない状態」「都合の悪い統計に目を瞑(つぶ)った発言は止めろ」などと書かれている。 まず「黒人が警察官に射殺される割合は40万人に1人」について調べた。 期間明記されず
2020年ミネアポリス反人種差別デモはアメリカ全土だけでなく世界各国に拡大しており、各国で奴隷制や植民地制に関係する人物の銅像が落書きされたり倒されたりしているほか、さまざまなアニメで有色人種のキャラクターを演じる白人声優を非白人声優に置き換える動きも進んでいます。そんな中、エッジ・ヒル大学の心理学教授であるGeoff Beattie氏が、「口では人種差別に反対している人でも、無意識のうちに人種で差別している」と主張しています。 Black Lives Matter: you may be a vocal supporter and still hold racist views https://theconversation.com/black-lives-matter-you-may-be-a-vocal-supporter-and-still-hold-racist-views-14
ラヴクラフト・カントリー (創元推理文庫) 作者:マット・ラフ東京創元社Amazonこの『ラヴクラフト・カントリー』はファンタジーや幻想系の作品で知られるマット・ラフによるホラー・幻想の連作短篇集となる。まだ黒人差別が色濃く残る1950年代を舞台に、黒人中心の登場人物らが次々と差別と魔術的騒動に直面する様を、連作短篇形式の長篇で、時に情緒的に、時にコミカルに描き出していく。 本作は書名にも「ラヴクラフト」と入っているように、明確にクトゥルー神話の産みの親、H・P・ラヴクラフトとその著作が関係してくるが、それは(文庫解説にもあるように)シンプルにリスペクトだけがこめられているわけではない。ラヴクラフトには人種差別的な傾向が存在することが指摘されており、そうである以上本作(『ラヴクラフト・カントリー』)でも無批判に取り上げられていくわけではないのだ。 「黒人差別の歴史を描き出している〜」などと
(CNN) 米ミネソタ州ミネアポリスで黒人男性が警官に首を圧迫され死亡した事件への抗議をきっかけとしたデモが全米各地に広がり、30日には少なくとも25都市で夜間外出禁止令が出された。 事件翌日から5日連続でデモが続いたミネアポリスのフレイ市長は30日夜、市民は略奪や放火に備えて家にいる必要があると呼び掛けた。 このほかジョージア州アトランタ、ペンシルベニア州フィラデルフィア、コロラド州デンバー、ウィスコンシン州ミルウォーキー、オハイオ州シンシナティの各都市が夜間の外出禁止を発表した。 またミネソタを含む少なくとも6州と首都ワシントンが州兵の出動を要請した。 ミシガン州デトロイトの中心街では29日夜、デモの最中に21歳の男性が銃で撃たれ死亡した。デモ参加者だったかどうかは確認されていない。 カリフォルニア州ロサンゼルスの警察は、29日夜のデモで500人以上を拘束したと発表。ニューヨーク市警の
黒人の子どもたちが直面する現実 現在、米国ではBlack Lives Matter運動が拡大している。 大規模な暴動があちこちで起こっていた頃に比べると格段に落ち着いてきたものの、警察解体問題や、銅像の引き倒し、建物に記念としてつけられた白人の名前の取り消し、Police Lives Matterとの小競り合い、などが続いている。 黒人差別の歴史自体は、黒人奴隷や南北戦争、公民権運動などの話で、ある程度日本にも伝わっている。しかし、今を生きる黒人の子どもたちが、どのような構造的格差に直面しているのかは、あまり知られていないように思われる。 そこで今回は、黒人の子どもが生まれてから大学を卒業するまでに、一体どのような現実が待ち受けているのか、簡単に追体験してもらうことで、BLM運動の背景を紹介したい。 就学前:低体重、貧困、ひとり親… まず、子どもたちが生まれてくるところから追っていこう。
世界中で「#BlackLivesMatter」の運動や抗議のデモが広がっている一方、日本では「人種差別はない」「人種差別は見えづらい」といった言葉を見聞きする。その背景には、差別が「ないこと」にされる社会構造がある。私たちが差別と無関係ではいられない、その理由とは――。 〈前編:なぜ日本の「人種差別」は“ないこと”にされるのか、その社会構造〉 人種差別が不可視化されてきた歴史 私はこれまで戦後の「混血児問題」をテーマの一つとして研究を行ってきた。 日本では戦後、米兵と日本の女性との間に多くの子どもたちが出生し、その子どもたちが小学校入学直前の年齢に差し掛かる時期になると、かれらを日本に受け入れるのか/排除するのかという論争が巻き起こった。その議論の中心を担ったのが、厚生省(当時)の中央児童福祉審議会である。 1952年7月9日、厚生省の第25回中央児童福祉審議会の議事録を見ると、「混血児」
米首都ワシントンで、極右グループ「オルト・ライト」運動がデモを行う中、集まるアンティファのメンバー(2019年7月6日撮影、資料写真)。(c)ANDREW CABALLERO-REYNOLDS / AFP 【6月1日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は5月31日、左派の反ファシズム運動「アンティファ(Antifa)」をテロ組織に指定するとツイッター(Twitter)に投稿した。白人警官に拘束された黒人男性が死亡した事件への抗議デモが全米に拡大する中、トランプ氏は暴力行為の激化はアンティファの仕業だと主張している。 【関連記事】米首都に夜間外出禁止令、ホワイトハウス近くでデモ隊と警察が衝突 トランプ氏や複数の政権幹部は、ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis)で黒人男性ジョージ・フロイド(George Floyd)さんが警官に膝で首を押さえつけられて死亡
「制度的人種主義」に対する関心の高まり 2020年5月25日、アメリカ・ミネソタ州ミネアポリスで黒人男性ジョージ・フロイド氏が警官に殺害されたことをうけて、ブラック・ライヴズ・マター(以下BLM)運動はアメリカ各地で展開され、その動きは世界各地に広まっている。 このBLM運動を受けて、現在アメリカにおける制度的人種主義(institutional racism)、あるいは構造的人種主義(structural racism)という問題に注目が集まっている。 制度的人種主義という言葉は、1960年代中頃の公民権運動の中でブラック・パワーを唱えるストークリー・カーマイケルが用いた概念である。カーマイケルは人種差別主義者などによる個人の人種差別と区別して、教育機会の欠如や劣悪な住宅環境など、主に黒人コミュニティや人種的マイノリティの間で横行する人種差別を制度的人種主義と呼んだ。 これまでもBLM運
Ghana Minister Invites African-americans to Re-settle in Africa <奴隷貿易の拠点だったガーナは黒人のふるさと。「今の場所で必要とされていないならとどまることはない、アフリカは皆さんを待っている」> 黒人男性ジョージ・フロイドの拘束死事件を受けて巻き起こった人種差別をめぐる議論は、海を越えて世界中に広まっている。西アフリカのガーナの観光相は、アメリカをはじめ世界各地のアフリカ系市民に「今いる場所に自分が必要とされていないと感じたら」戻ってきなさい、と呼びかけた。 6月5日、ガーナの首都アクラにあるW.E.B.デュボワセンターでは、フロイドの追悼式が開かれた。式に出席したバーバラ・オテンギャシ観光相は、ガーナは人種差別から逃れてきた人々を受け入れると述べた。 ニュースサイトのガーナウェブによれば、オテンギャシは追悼式でこう語った。
アメリカ東部ペンシルベニア州で26日、黒人男性が警察官に銃で撃たれて死亡し、警察による過剰対応だとして抗議活動が続いています。 一方、現地メディアは過激化した一部が店舗から商品を略奪するなどし、州兵が招集される事態となっていると報じていて、緊張が高まっています。 現地のメディアによりますと、地元警察は現場に駆けつけた警察官がウォレスさんに持っていたナイフを捨てるよう警告したにもかかわらず、近づいてきたため発砲したと説明しているということです。 フィラデルフィアの司法当局が当時の状況を調べています。 インターネット上には、発砲の状況を写したとされる映像が拡散し、現地では、26日夜から警察による過剰な対応だとして抗議活動が続いています。 27日夜も数百人が集まって抗議活動が行われていて、現地のメディアは過激化した一部が、車に火をつけたほか店舗から商品を略奪したと報じていて、州兵が招集されるなど
Armed Minneapolis Citizens Guard Tobacco Store, Say 'We Don't Support Looting' <警官の暴行を受けた黒人男性が死亡したことに抗議するデモは、放火や略奪をともなう大規模な暴動にエスカレート> ミネソタ州ミネアポリスで、黒人男性が警官の暴行を受けて死亡したと抗議する人々のデモが過激化している。略奪を恐れる店舗を銃で武装した市民が警護にあたる事態になっている。 「これは一線を越えた。正義は求めるが、同時に略奪はやめなければならない」と、地元の市民グループ「ミネソタ・リフォーマー」がツイッターに投稿した動画の中で、武装した男性の1人は語った。 別の男性も同様に「略奪にはまったく賛同できない。しかし抗議デモの趣旨には賛同する」と話している。 These guys say they support the protests
米ミネソタ州ミネアポリスで、ジョージ・フロイドさん(写真外)の首を膝で押さえつけるデレク・ショービン容疑者(2020年5月25日撮影)。(c)AFP PHOTO / Facebook / Darnella Frazier 【5月30日 AFP】(更新)米北部ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis)で、黒人男性のジョージ・フロイド(George Floyd)さん(46)が警察の拘束下で死亡した問題で、地元当局は29日、フロイドさんを死に至らしめたとされる元警察官の男を逮捕し、第3級殺人などの罪で訴追した。 逮捕されたデレク・ショービン(Derek Chauvin)容疑者は25日、フロイドさんの首を少なくとも5分間にわたり膝で押さえつける様子が動画に撮影され、免職処分を受けた。ミネアポリスでは事件を受け、3晩連続で暴動が発生。店舗数百軒が損壊し、警察署が炎上する事態となっていた。 地元
警察が黒人射殺、デモ暴徒化 警官30人負傷、91人逮捕―米東部 2020年10月28日10時18分 27日、米東部ペンシルベニア州フィラデルフィアで、「もうたくさんだ」と書かれた横断幕を掲げ警官による黒人男性射殺に抗議するデモ隊(ロイター時事) 【ニューヨーク時事】米東部ペンシルベニア州フィラデルフィアで26日、警官が刃物を持った黒人男性を射殺し、これに抗議する数百人規模のデモが起きた。デモ隊の一部が暴徒化し、警官30人が負傷、91人が逮捕された。米メディアが報じた。抗議デモの継続に備えて27日、州兵が招集された。 黒人女性遺族に12億円 警官が射殺、和解金―米ルイビル市 黒人男性はウォルター・ウォレスさん(27)。警察によると、刃物を持った男がいるとの通報を受けて警官が現場に駆け付けると、ウォレスさんが刃物を振り回していた。警官が刃物を捨てるよう求めたが、ウォレスさんが接近してきたため、
ホワイトハウス前の路上で片膝をつき、抗議するデモ参加者ら=首都ワシントンで2020年6月3日午後2時14分、鈴木一生撮影 なぜ米国の抗議デモは瞬く間に拡大したのか――。中西部ミネソタ州で起きた白人警察官による黒人男性暴行死事件で、多くの国民の怒りが全米に広がっている。人々はどんな思いで声を上げているのだろう。歴史的な規模に膨れあがったデモの現場を特派員が歩いた。 ワシントンDC 「デモ参加者『今までとは違う』」 「『ママ……』と叫んだ声が耳から離れない」。首都ワシントンのホワイトハウス前で3日、デモに参加していた黒人女性のキャサリン・ローレンスさん(60)は記者の腕をつかみ、涙ぐんだ。事件で死亡したジョージ・フロイドさん(46)は5月25日、白人警察官に首を膝で押さえつけられながら「息ができない。ママ」とうめき、意識を失った。その後、病院に運ばれて死亡が確認された。 13歳の息子がいるロー
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